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#お役立ち情報2026/7/2

東京の家賃はなぜ上がっている?「3年前の相場感」では部屋が見つからない理由と条件見直しのコツを宅建業者が解説

監修:イエリー編集部(宅地建物取引士)

結論

東京都内の賃貸の家賃相場は、マンション売買価格の上昇や建築費・人件費の高騰などを背景に、ここ数年で大きく上昇しています。東京23区の1R・1Kの平均募集賃料はこの3年間で約10〜15%上昇し、人気エリアや築浅物件では15〜20%程度上がっているケースもあります。例えば3年前に8万円で借りられた物件が、現在は8.8〜9.2万円程度になっている計算です。そのため、3〜5年前の相場感のままでは同じ条件の物件はほとんど見つかりません。エリア・築年数・駅からの距離など条件の優先順位を見直すことで、予算を大きく上げなくても選択肢は大きく広がります。

「この予算で借りられたはずなのに」——相場感のズレが起きている

「3年前に住んでいた部屋と同じくらいの条件で探しているのに、全然見つからない」「この家賃なら駅近の1Kが借りられるはずでは?」——最近のお部屋探しで、こうした戸惑いを感じる方が増えています。実は、探している方の賃料の感覚(相場感)が、現在の市場に追いついていないケースがとても多いのです。

この記事では、宅地建物取引業者であるイエリーが、東京の家賃がここ数年でどれくらい・なぜ上がっているのか、そして予算を大きく上げなくても希望に近い部屋を見つけるための「条件見直しのコツ」を、わかりやすく解説します。

東京の賃貸相場はここ数年で大きく上昇している

近年、東京都内ではマンションなどの売買価格が大きく上昇しており、その影響を受けて賃貸相場もここ数年で大幅に上昇しています。実際に、東京23区の1R・1Kの平均募集賃料は、この3年間で約10〜15%上昇しており、人気エリアや築浅物件では15〜20%程度上昇しているケースもあります。

数字だけだとピンとこないかもしれませんが、例えば次のようなイメージです。

  • 3年前に8万円で借りられた物件 → 現在は8.8〜9.2万円程度
  • 3年前に9万円だった物件 → 現在は10万円を超えることも珍しくない
  • 人気エリア・築浅物件では、さらに上昇幅が大きいケースも

つまり、「家賃9万円まで・駅徒歩10分以内・築15年以内」といった条件が3年前には現実的だったとしても、いまの市場では同じ条件で見つかる物件がほとんどない、ということが実際に起きています。

なぜ家賃が上がっているのか——背景は「売買価格」と「コスト」の上昇

家賃の上昇には、はっきりした理由があります。大きくは次の2つです。

1つめは、マンションなどの売買価格の上昇です。都内の物件価格はここ数年で大きく上がっており、オーナー(貸主)が物件を取得するコストも上昇しています。取得コストが上がれば、それを家賃で回収する必要があるため、募集賃料も自然と上がります。

2つめは、運営コストの上昇です。建築費や人件費の高騰により、物件の修繕・メンテナンス・管理にかかる費用が全体的に上がっています。こうしたコストの増加分が、賃料に反映されるケースが増えているのです。

つまり、いまの家賃上昇は一時的なブームではなく、不動産市場全体の構造的な変化によるものです。「そのうち下がるだろう」と待っていても、短期間で以前の水準に戻る可能性は低いと考えたほうが現実的です。

「3〜5年前の相場感」のままだと部屋が見つからない

お部屋探しをされるお客様の中には、前回の引っ越し——つまり3〜5年前の相場感で条件をお考えの方が多くいらっしゃいます。しかし前述のとおり、この数年で相場は10〜15%以上動いています。以前の感覚のまま探すと、次のような悪循環に陥りがちです。

  • 条件に合う物件がほとんど出てこず、探すのに疲れてしまう
  • たまに条件に合う物件が出ても、割安なぶん競争が激しく、すぐに他の人に決まってしまう
  • 「もっと良い物件があるはず」と探し続けるうちに、時間だけが過ぎていく

とくに2つめは重要です。いまの相場より安く出ている物件は、他の探している人にとってもお得な物件です。人気が集中するため、迷っている間に申込が入ってしまいます。人気物件が「早い者勝ち」で決まっていく仕組みは、次の記事で詳しく解説しています。

賃貸の人気物件は申込スピードが命|数分差で一番手を逃さない「即決」のコツを宅建業者が解説

予算を上げる以外にもできる「条件見直し」のコツ

「相場が上がったなら、予算を上げるしかないの?」というと、そうではありません。ご予算はそのままでも、他の条件を少し見直すだけで選択肢は大きく広がります。ポイントは、すべてを妥協するのではなく、「譲れない条件」を2〜3個に絞り、それ以外を柔軟にすることです。

① エリアを少しずらす

同じ沿線でも、1〜2駅ずらすだけで家賃相場が数千円〜1万円変わることはよくあります。急行停車駅から各駅停車の駅に変える、ターミナル駅から少し離れる、隣接する区に広げる——といった調整は、生活の利便性を大きく損なわずに家賃を抑えられる代表的な方法です。

② 築年数の条件を緩める

「築10年以内」を「築20年以内」に広げるだけで、候補は一気に増えます。築年数が経っていても、リフォーム・リノベーション済みで室内は新築同様にきれいな物件は多くあります。とくに新築・築浅は相場上昇の影響を最も受けやすいため、築年数にこだわらないことは、いまの市場では特に効果的です。

③ 駅からの距離を広げる

駅徒歩5分以内と徒歩10〜15分では、家賃相場に明確な差があります。自転車を使う方や在宅勤務が多い方なら、駅距離を広げることで、同じ予算でより広い・よりきれいな部屋に住める可能性が高まります。

④ 広さ・階数・設備の優先順位を整理する

「2階以上」「独立洗面台」「オートロック」など、設備の条件も家賃に影響します。本当に譲れないものと、あれば嬉しい程度のものを分けて整理してみましょう。条件の整理の仕方や、お部屋探し全体の流れは次の記事でも解説しています。

賃貸契約の流れを8ステップで解説|お部屋探しから入居・引っ越しまで

家賃が上がっているからこそ「初期費用」は抑えたい

毎月の家賃相場は個人の努力では変えられませんが、契約時の初期費用は工夫次第で抑えられます。仲介手数料の安い不動産会社を選ぶ、敷金・礼金の低い物件やフリーレント付きの物件を探す、繁忙期(1〜3月)を避ける、といった方法です。家賃が上がっているいまだからこそ、入口のコストを抑えることで全体の負担を軽くできます。詳しくは次の記事をご覧ください。

賃貸の初期費用の内訳と相場|安く抑える方法も解説自分で物件を探して賃貸を安く契約する方法|SUUMOで見つけた部屋もOK

いま住んでいる部屋の「更新時の値上げ」にも注意

相場の上昇は、これから部屋を探す方だけの話ではありません。すでに賃貸にお住まいの方も、契約更新のタイミングで賃料増額を打診されるケースが増えています。ただし、値上げに必ず応じなければならないわけではなく、金額は貸主・借主の合意で決まります。また、いまの家賃が相場より安い場合は、住み替えるとかえって支出が増えることもあるため、更新料・値上げ額と引っ越し費用を比較して冷静に判断しましょう。更新料の仕組みと交渉のコツは次の記事で解説しています。

賃貸の更新料は払わないとダメ?相場・違法性・交渉のコツを宅建業者が解説

まとめ:相場感をアップデートすれば、良い部屋はきっと見つかる

東京の家賃相場は、売買価格やコストの上昇を背景に、ここ数年で確実に上がっています。3〜5年前の相場感のまま探すと「見つからない」「決められない」の悪循環に陥りがちですが、それは物件がないのではなく、市場の前提が変わっただけです。

現在の相場を正しく知り、エリア・築年数・駅距離などの条件を少し見直せば、ご予算を大きく上げなくても選択肢は大きく広がります。イエリーでは、現在の市場相場を踏まえながら、できる限りご希望に近い物件をご提案しています。「最近の相場がわからない」「条件をどう見直せばいいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。

よくある質問

Q.東京の家賃はどれくらい上がっていますか?

東京23区の1R・1Kの平均募集賃料は、この3年間で約10〜15%上昇しています。人気エリアや築浅物件では15〜20%程度上昇しているケースもあります。例えば、3年前に8万円で借りられた物件が現在では8.8〜9.2万円程度、9万円だった物件が10万円を超えることも珍しくありません。上昇幅はエリアや物件タイプによって差がありますが、都心部・駅近・築浅ほど上昇が大きい傾向にあります。

Q.なぜ東京の家賃は上がっているのですか?

大きな要因は、マンションなどの売買価格の上昇です。物件の取得コストが上がれば、オーナーは家賃で回収する必要があるため、募集賃料も上がります。加えて、建築費や人件費の高騰、修繕・管理などの運営コストの上昇も家賃に反映されるケースが増えています。つまり「売買価格の上昇」と「コストの上昇」の両方が、賃貸相場を押し上げているのです。

Q.東京の家賃相場は今後下がりますか?

将来の相場を正確に予測することはできませんが、家賃を押し上げている要因(売買価格の高止まり、建築費・人件費の高騰、都心部への人口流入)が短期間で解消するとは考えにくく、少なくとも当面は大きく下がる可能性は低いと見られています。「下がるまで待つ」よりも、現在の相場を前提に条件を整理して動くほうが現実的です。

Q.予算を上げられない場合はどうすればいいですか?

家賃の上限を変えられない場合は、それ以外の条件を見直すのが有効です。具体的には、①エリアを1〜2駅ずらす・急行停車駅を外す、②築年数の条件を緩める(リフォーム済みなら築古でも快適な物件は多くあります)、③駅からの距離を徒歩10〜15分まで広げる、④広さや階数・設備の優先順位を下げる、といった調整で選択肢は大きく広がります。すべてを妥協する必要はなく、「譲れない条件」を2〜3個に絞って、それ以外を柔軟にするのがコツです。

Q.今住んでいる部屋の家賃も値上げされることはありますか?

あります。相場の上昇を背景に、契約更新のタイミングで賃料の増額を打診されるケースは増えています。ただし、更新時の値上げに借主が必ず応じなければならないわけではなく、金額は貸主・借主の合意で決まるものです。一方で、現在の相場と比べて明らかに安い家賃で住めている場合、住み替えるとかえって支出が増えることもあるため、更新料や値上げ額と引っ越し費用を比較して判断するのがおすすめです。

Q.家賃が高いぶん、引っ越し費用を抑える方法はありますか?

家賃相場そのものは個人の努力では変えられませんが、初期費用は工夫次第で抑えられます。仲介手数料の安い(または無料の)不動産会社を選ぶ、フリーレント付きの物件を探す、敷金・礼金の低い物件を選ぶ、閑散期(4〜8月頃)に探す、といった方法があります。毎月の家賃が上がっているからこそ、入口の初期費用を抑えることで負担を軽くできます。

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